
不動産査定書が必要なのですが、どこに相談すれば良いでしょうか?また、費用はどれぐらいかかるのでしょうか?
ご相談ありがとうございます😌✨
不動産会社か不動産鑑定士に依頼しますが費用が異なります😣
こちらは、スマホの不動産屋さんをご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
不動産査定書は、誰がどのように査定をして作成するかによって、不動産査定としての証明効力が異なるため、費用も異なります。
ここでは、不動産査定書とはどのようなものなのか、また、無料で入手するにはどうすればよいかなどについて、詳しく説明します。
もくじ

査定書と鑑定評価書の違い
不動産査定とは、その不動産の価値が現在の市場においてどれくらいなのか、また、売りに出した場合、いくらぐらいで売れそうかという不動産の評価をまとめたものです。
一般的には、物件の立地条件や広さ、建物の状態、周辺の不動産の取引状況などを踏まえた上で、査定が導き出され、その査定結果をまとめたものが、不動産査定書です。
大きく、不動産鑑定士による不動産鑑定評価書と不動産会社による査定書の2つの方法があります。
【有料】不動産鑑定士による不動産鑑定評価書
不動産鑑定で報酬を受け取れるのは、法律上、不動産鑑定を独占業務としている不動産鑑定士だけです。
不動産鑑定士は、「不動産の鑑定評価に関する法律(不動産鑑定法)」に基づいて不動産の調査や分析をし、客観的で適正な不動産の市場価格を算出してくれます。
そのため、鑑定をした不動産鑑定士が署名・捺印をして作成した不動産鑑定書は、その鑑定書が公的証明能力を有しているという保証になるのです。
費用や時間もそれなりにかかりますが、立証資料として裁判所などにも提出することができるのが、不動産鑑定評価書です。
鑑定の費用は、不動産や鑑定の目的によって大きく異なりますが、数十万円かかり、作成期間も2週間程度かかります。
【無料】不動産会社による不動産査定書
不動産査定書を無料で入手する方法として、最も一般的なのは不動産会社に査定を依頼することです。
不動産会社に査定を依頼すると「査定書」がもらえます。不動産会社が、売主に査定価格を述べるときには、その根拠を明らかにしなければならないことが宅地建物取引業法により義務付けられているです。
しかし、不動産会社が作成する不動産査定書には、書式や内容などの法的な取り決めなどがなく、関係者以外の第三者に対する法的な効力はありません。
税務署や裁判所などで提出する正式なものではなく、あくまでも売りに出した場合、これくらいの値段で売れそうだ、という内容が記載されているのが不動産査定書です。
査定書作成に要する期間は、査定後1週間以内です。
なぜ無料なの?
不動産鑑定業者の登録を受けず、他人の求めに応じ、報酬を得て不動産の価格や賃料を査定することを仕事として行うことは、不動産鑑定法違反となり、罰則が課せられます。
一般的な不動産会社は、宅地建物取引業者の免許はありますが、不動産鑑定業者の登録がないため、不動産会社の査定書は無料なのです。(日本不動産鑑定士協会連合会HP参照)
第2条 この法律において「不動産の鑑定評価」とは、不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利をいう。以下同じ。)の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することをいう。
2 この法律において「不動産鑑定業」とは、自ら行うと他人を使用して行うとを問わず、他人の求めに応じ報酬を得て、不動産の鑑定評価を業として行うことをいう。
第33条 不動産鑑定業者の登録を受けない者は、不動産鑑定業を営んではならない。
査定書をもらうには訪問査定が必要
不動産会社の査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。
①机上査定(簡易査定)では正確な査定ができない
机上査定とは、あなたのお家の中を見ずに、不動産の情報(面積や築年数、設備など)だけでおおよその査定を行う方法です。

売却する予定が特にないけれども査定額だけ知っておきたいといった場合は、机上査定がおすすめですが、現地で詳しいチェックをしていないので、査定の信頼性はかなり低くなります。
お家は、土地の形状、接する道路との関係、高低差、建物の外壁の劣化状況や、傾き、お家の中でも設備の破損によって価格が変わるからです。
精度の高い査定書が必要な場合は、後述する訪問査定が必要です。
詳しくは「机上査定とは?不動産会社に机上査定してもらっても意味がない理由について」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
例外として、賃貸中の物件は、お家の中に入って査定することが難しいので、机上査定で査定書を作成してもらいます。
②複数の不動産会社に訪問査定してもらう
訪問査定とは、不動産会社の査定担当者が、実際に現地を訪れて土地や建物の査定する方法です。
現地や周辺の状況だけでなく、建物の場合は室内まで確認をした上で査定を行うので、机上査定に比べると正確で信頼性の高い査定価格を出してもらうことができます。
売却する予定がある場合や、何らかの理由によりできるだけ正確な査定価格を知りたい場合におすすめです。
ただし、不動産会社の担当者が訪問してくるので、在宅して対応をしなければなりません。
不動産会社や担当者によって査定内容にバラつきが生じることがあるので、複数の査定、できれば3〜4社の査定を受けて、査定書をつくってもらうべきです。 詳しくは「訪問査定とは?訪問査定で不動産売却の成功が決まる理由について」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。離婚の財産分与や相続で査定書が必要な場合
単純に、家やマンション、土地などの不動産を売却するためだけでなく、離婚で不動産の財産分与をする際や相続で財産評価する場合にも、不動産査定書が必要になる場合があります。
このような場合は、無料の査定書でも良いのでしょうか?
できれば不動産鑑定士に査定を依頼する
結婚した後で購入したマンションや家などの不動産がある場合は、離婚をする際の財産分与の対象になるため、正確な不動産査定書が必要になります。
なぜなら、おおよその不動産査定額で財産分与をしてしまうと、どちらかが損をしてしまったり、贈与税が発生した際の計算が違ってきたりする恐れがあるからです。
財産分与後のトラブルを避けるためにも、費用はかかりますが、できれば不動産鑑定士に依頼して正確な鑑定書を作成してもらうことが理想的だと言えます。
売却する可能性があるなら不動産会社の無料査定

という人もいますが、離婚や相続の場合、売りたくないのに売らざるを得ない、というケースがあります。
例えば、
- 離婚で妻側が住み続けたいと考えていたが、住宅ローンの名義は夫で、妻の名義に変更することができなかった
- 相続で家をもらいたいと考えていたが、兄弟で分けられないため現金化して分けることになった
など、結果として売却せざるを得ないケースは多いのです。
詳しくは「離婚したら家はどうする?分ける方法、もらう方法についてまとめた」をご覧ください。
離婚や相続は相手との交渉(離婚協議・遺産分割協議)が必要です。
売却する可能性がゼロじゃない以上、不動産会社で無料の不動産査定書を作成してもらうと良いでしょう。

不動産会社も無料で査定書を作ってくれるわけではありません。

売却する可能性があるからこそ、無料でも、真剣に査定してくれるのです。
実際、売却する可能性がゼロなら査定を断る不動産会社もあります。

まとめ
不動産鑑定士による不動産鑑定評価書と不動産会社による査定書の違いは次のようなものでした。
費用 | 訪問査定からの作成期間 | |
不動産鑑定士の査定 | 数十万円 | 2週間以上 |
不動産会社の査定 | 無料 | 1週間以内 |
費用はかかりますが、不動産鑑定士に査定を依頼するメリットは、公的な証明として使える効力のある正確な不動産鑑定書を作成してもらえる点です。
相続や権利関係の協議や訴訟などの証拠資料として、裁判所や税務署に提出が必要な場合は、不動産鑑定士に依頼することをおすすめします。
ただし、先述した通り、不動産鑑定士に依頼するとかなりの時間と費用がかかります。

このようにならないために、依頼する前におおよその費用を確認しておくことをおすすめします。
不動産会社に査定書を依頼する場合は、できれば訪問査定せずに作成して欲しいと思うことでしょう。
ただ、車種や年式、走行距離で価格が出せる車の査定と違い、お家は世界に1つしかない商品です。
その上、少し条件が変われば、数百万円査定額が変わってしまうため、それで当初描いていたライフプランが大きく変わってしまう可能性も決して少なくありません。
また、不動産会社の訪問査定を受けて査定書を作ってもらう場合、

と思うでしょう。
どこの不動産会社に依頼すれば良いか分からないという方は「スマホの不動産屋さん」にご相談ください。
不動産が所在する地域で売却実績豊富な、売買に強い不動産会社をご紹介します。また、状況をお伺いし、どのようにすべきかのアドバイスや、およその机上価格も知ることができ、無料&匿名で利用することができます。
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