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3階建ての家を売却するときは安くなるの?デメリットを知っておこう

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3階建ての家を売却するときは安くなるの?デメリットを知っておこう

3階建の家の売却を考えています。
3階建ての家は、やはり売りにくいのでしょうか?

こちらは、イクラ不動産をご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
※イクラ不動産は不動産会社ではなく、無料&匿名で不動産相談ができるLINEサービスです。

3階建てのお家は、どうしても上下の移動が多くなるため、売れにくい場合があります。

ただ、3階建てならではの特徴もあるため、必ず安くなってしまうということはありません。

そこでこちらでは、3階建ての家の特徴やデメリット、スムーズに売却する方法についてご説明します。

1.3階建ての家の特徴

3階建ての家には、平家や2階建てとは違った特徴があります。いずれの特徴も3階建ての家のメリット・デメリット、どちらにもなり得るものです。

まず、3階建ての家の特徴を詳しくみていきましょう。

1-1.駅の近くに建っていることが多い

3階建ての家は、閑静な住宅地よりも駅の近くなどで見かけることがよくあります。

これにはいくつかの理由がありますが、そのうちの一つは、都市計画法で定められいる「用途地域」と「斜線制限」によるものです。

1-1-1.用途地域とは

用途地域とは、平たく言えば「建築できる建物の種類や用途に制限がある地域」のことです。

街中で用途の異なる建物が無秩序に乱立するのを防ぐため、区域によって建てられる建物の種類や大きさ、高さなどが分けられています

このように工場や住宅などがまとまっていると、統一感があり住みやすい街になります。また、用途区域は13種類ありますが、大きく分けると以下の3つになります。

  • 住居系 (一戸建てが多く、比較的静かで子育てがしやすい環境)
  • 商業系 (お店が多く、便利性が良い環境)
  • 工場系 (工場などが多く、働きやすい環境)

駅の周辺などは商業系の地域が多く、建物の高さや斜線制限などの規制が緩やかなため、3階建ての家が建てやすくなっています。

このうち住居系の地域は、建てられる建物の高さや大きさなどが厳しく規制されているため、3階建ての家が建てにくい地域です。

1-1-2.斜線制限とは

斜線制限とは、建物を建てることによって、周囲の家や道路の日当たりや通風を妨げることがないように定められた建物の高さや大きさの制限のことです。

斜線制限には、以下の3種類があります。

  • 道路斜線制限
    道路の日当たりを確保するため、建物の高さを制限するもの
  • 隣地斜線制限
    隣接する家の日当たりを確保するため、建物の高さを制限するもの
  • 北側斜線制限
    北側にある家の日当たりを確保するため、その家の南側の建物の高さを制限するもの

北側斜線制限は、住宅系の用途地域にしか設定されておらず、隣地斜線制限と道路斜線制限も、商業系の地域よりも住宅系の方が厳しくなっています。

例えば、敷地の建ぺい率(その土地に建てられる面積)いっぱいに建物を建てて、隣家や道路の採光が確保できなくなるような場合、建物の上部を斜めにカットし、影にならないようにしなければなりません。

3階建ての家を建てたとしても、3階の一部分を斜めにカットするとなると、最終的に家の大きさが小さくなってしまうことがあります。そのため、3階建は斜線制限が緩やかな地域に建てられることが多いのです。

また、用途地域や斜線制限以外の理由としては、駅が近い便利な場所は土地の坪単価が高いので、狭い土地でも十分な居住スペースがとれる家を建てるために、3階建てにする人が多いということもあげられます。

1-2.狭小地でも、延床面積が広い

家の敷地面積が狭くても、3階建ての家にすれば、実際の家の広さである延床面積を広くすることが可能です。

敷地面積に対して家を建てられる面積の割合を「建ぺい率」といい、敷地面積に対する延床面積の割合を「容積率」といいます。

例えば、50㎡の土地の建ぺい率が80%の場合、2階建ての家だと50㎡×80%×2階分=80㎡の広さの家しか建てられません。しかし、3階建てにすると、あと40㎡増やすことができるため、120㎡の延床面積の家を建てられるようになります。

実は、この建ぺい率や容積率も、先に述べた用途制限に関係しています。

住居系 商業系
建ぺい率 30~60% 80%
容積率 50~400% 200~1000%

この表を参考に、同じ100㎡の土地で計算してみると、

住居系の地域で最も制限が厳しいところで計算した場合
100㎡×30%(建ぺい率)=30㎡
100㎡×50%(容積率)=50㎡(延べ面積)

商業系の地域で最も制限が厳しいところで計算した場合
100㎡×80%(建ぺい率)=80㎡
100㎡×200%(容積率)=200㎡(延べ面積)

このように、住居系と商業系で比較してみると、建物の高さや斜線制限などの規制が緩やかな商業系の方が建てられる面積が広くなります。

1-3.階を移動する必要がある

3階建ての家での生活の特徴は、1階から3階まで家の中で上下移動をする必要があることです。

階を移動して部屋を行き来するのは大変だという印象しかないかもしれませんが、生活スペースを上手に分けると、1階を駐車スペースにすることができたり、各部屋のプライバシーが保ちやすいなどのメリットもあります。

しかし、よく行き来するスペースを1階と3階に分けてしまうと、人が移動する際だけでなく、荷物の移動なども大変になってしまうので注意が必要です。

1-4.高さを活かした生活ができる

3階建ての家ならではの特徴として、家の高さを活かした生活が実現できる点があげられます。例えば、平らな陸屋根にして屋上をつくり、天体望遠鏡を設置して天体観測をするなどです。

また、日当たりのよい屋上だと、洗濯物や布団もよく乾き、安全対策をしっかりとしておけば、子どもの遊び場にもなります。

さらに、狭い土地であっても、階段が苦にならない子世帯が上の階に住み、下の階に親世帯が住むといった2世帯住宅を建てることも可能です。

2.3階建ての家を売却する時のデメリット

ここまで、3階建ての家の特徴について説明しましたが、次は3階建てを売却することになった場合に、どのようなデメリットがあるのかみてみましょう。

2-1.階段が多いため、購入者が限られる

3階建ての特徴の説明でも述べたように、3階建ては階段が多いため、階段での移動が苦になる人もいます。特に、高齢者や小さいお子さんがいる家庭だと、階段の多い3階建ては敬遠されることが多いです。

奥様
毎日3階まで上がると、大変そう…

このように、3階建ての家の売却では、階段での移動が苦にならない人に購入者が限られてしまうというデメリットが生じます。

ホームエレベータを設置したり、将来、設置できるようなスペースを確保したりしておくという対策もありますが、費用面を考慮すると3階建ての家を設計する段階で、できるだけ階の移動が少なくなるようにしておくことが重要なポイントになるでしょう。

2-2.耐震性に注意が必要

3階建ての家は、敷地の設置面積に対して高さがあります。そのため、

奥様
高さがある分、地震の影響を受けやすいのでは?

というような心配から購入を敬遠されてしまう場合があります。

設計や建築過程において、十分な耐震性を確保して建てたとしても、構造上どうしても地震の揺れを受けやすくなるのは事実です。

そこで、購入検討者の不安を取り除くために、耐震診断を行うという方法もあります。

とはいえ、費用も一般的に10~20万円ほどかかることや、1981(昭和56)年6月1日以降に建築された建物であれば、新耐震基準に該当するため、「震度6強〜7でも倒壊しない耐震性」をきちんと持つ建物であることからまずはご自身で判断せずに、不動産会社に相談するのがおすすめです。

2-3.メンテナンスやリフォーム費が高くつく

3階建ては、メンテナンスやリフォームの際、平家や2階建ての家よりも費用が高くなりがちです。

中古で家を購入する場合、購入時にリフォームをすることが多いため、3階建ての家のリフォーム費用が高くなることがわかると、それが原因で購入を見送られる可能性があります。

特に、水回りの設備が2階や3階にある場合、上水道管やガス管、排水管などが上に引き上げられているので資材や工具を持って上がる必要があり、点検や修理をするのが大変になるので通常よりも工事費用か高くなる場合が多いです。

また、3階建ての家が面している道路幅が十分でなかったり、隣家と密接し過ぎていたりすると、建て替えが難しくなる場合もあります。

どうしてもリフォーム費用が高くつことを懸念される場合は、価格を下げるなどの対応が必要となるケースもあります。

4.3階建ての家をスムーズに売却するには

やはり3階建ては、階段での移動や耐震性を気にされる購入者が多いことも事実です。とはいえ、駅近であったり、日当たりが良い物件も多く、

奥様
この立地の物件が欲しかったの!

という購入者が現われる可能性も大いにあります。

立地や間取り・日当たり・学区など人によって購入物件に求める条件はさまざまなため、3階建ての家をスムーズに売却するには、あらゆる購入検討者を多く抱えている地域の売却に強い不動産会社に相談することがベストです。

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