
家の買い替えをしたいのですが、売却と購入を同じ不動産会社に依頼すれば仲介手数料は値引きしてもらうことができるのでしょうか?
ご相談ありがとうございます✨
基本的に仲介手数料は、値引きできない可能性があります。ただし、あくまでも…
こちらは、スマホの不動産屋さんをご利用いただいたお客様の実際のご相談内容になります。
家の買い替えにかかる費用の中で、気になるのが不動産会社への仲介手数料ではないでしょうか。特に買い替えの場合、売却と購入が絡むので、同じ不動産会社で依頼するのであれば、「少しは仲介手数料の値引きをしてくれないの?」と思いますよね。
しかし、同じ不動産会社で依頼しても売却と購入の2回分の仲介手数料がかかるのが一般的です。ただ、場合によってはこの限りではありません。
こちらでは、そもそも買い替えの仲介手数料はいくらになるのか、そして値引きはできるのか、わかりやすく説明します。
もくじ

仲介手数料の金額
仲介手数料は、売買した金額によって異なり、手数料の上限は法律(宅地建物取引業法)によって定められています。不動産会社では、この上限を仲介手数料としているところがほとんどです。
仲介手数料の上限を以下の表にまとめました。なお売買価格が400万円以下の場合は、売却(売主)と購入(買主)では、仲介手数料が異なります。
仲介手数料の上限は、法律で次のように定められています(別途消費税がかかります)。
売主の上限 手数料 |
売買価格 (税込) |
買主の上限 手数料 |
18万円 | 200万円以下 | 購入金額の5% |
201万円〜400万円以下 | 購入金額の4% | |
売却金額の3% | 401万円以上 | 購入金額の3% |
ここで注意しなければいけないのは、例えば400万円超の取引価額の場合に単純に総額の3%が手数料(税別)となるのではないというところです。
200万円を超えて400万円以下の取引価額の場合は、総額のうち200万円以下の価額分には5%、200万円を超えた分について4%が手数料(税別)となります。
計算例:売買価格が300万円の場合
売買価格 (税込) |
料率 | 買主の仲介手数料 |
200万円以下の部分 | 5% | 200万円×5%=10万円 |
201万円〜400万円以下の部分 | 4% | 100万円×4%=4万円 |
仲介手数料 合計 | 14万円+消費税 |
売主の仲介手数料=18万円+消費税
計算例:売買価格が3,000万円の場合
400万円以上の取引価額の場合は、総額のうち200万円以下の価額分には5%、200万円から400万円の200万円分は4%、400万円を超えた分については3%の手数料(税別)となります。
売買価格(税込) | 料率 | 仲介手数料 |
200万円以下の部分 | 5% | 200万円×5%=10万円 |
201万円〜400万円以下の部分 | 4% | 200万円×4%=8万円 |
401万円以上 | 3% | 2,600万円×3%=78万円 |
仲介手数料 合計 | 96万円+消費税 |
正式に計算するとややこしいですが、400万円を超える物件の仲介手数料は
売買価格×3%+6万円(別途消費税)
で簡単に計算することができます。
計算例:売買価格が3,000万円の場合
仲介手数料=3,000万円×3%+6万円=96万円+消費税
その他、仲介手数料以外で買い替えにかかる費用については「買い替え・住み替えにはどれくらいの諸費用がかかるのかまとめた」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
買い替えには仲介手数料が2回かかる?
お家を買い替える時、基本的に「購入」「売却」それぞれに仲介手数料が発生します。
購入をA不動産会社・売却をB不動産会社と別々にした場合も、購入も売却も同じA不動産会社で行った場合も、「購入」「売却」それぞれに仲介手数料がかかります。

どうして仲介手数料が2回かかるかというと、購入と売却で取引相手(仲介先)と物件が異なるからです。
不動産の売買には、様々な手続きがありコストや手間が必要です。不動産会社は購入の際には希望に合う物件を見つけ、売却の際には、物件を買いたい人を見つけなければいけません。
また、不動産の情報を正確に伝え、契約の内容に間違いがないかを確認するなど、売買の安全を保つ重要な役割があるのです。
これらの仕事を行っていくためには当然、人件費が必要です。不動産会社は仲介業で収入を得ており、仲介手数料が無ければ経営ができません。
仲介手数料の負担は大きく感じますが、決して不動産会社が不当に請求しているわけではないのです。
しかしながら、仲介手数料がかからないケースも存在します。
仲介手数料がかからないケース
仲介手数料がかからない場合には、以下のケースがあります。
購入する不動産の売主が不動産会社(宅建業者)
不動産会社が売主となっている不動産を購入する場合、仲介手数料は発生しません。
宅地建物取引法では、その物件の取引にかかわる不動産会社がどのように関与しているのか、形態を明示する義務があります。そのため、不動産のチラシや販売広告などには「売主」「媒介」などが記載されています。
「売主」と記載があれば、売主は不動産会社ですので仲介手数料は発生しません。
不動産会社がサービスとして仲介手数料を“無料”にしている
サービスの一環として、不動産会社のなかには仲介手数料を“無料”や“割引”をしている不動産会社も存在します。仲介手数料は、あくまでも上限が決まっているだけなので、仲介手数料を割引するのは、違法ではありません。
仲介手数料を無料にしているケースでは、売主と買主の両方から受け取る仲介手数料を、片方からのみ受け取る場合が多いです。
ただし、無料としていても、細かい条件が設定されていたり、広告費を別途請求されたりすることもあるため、事前に注意しておきましょう。
仲介手数料は値引きできるの?
仲介手数料は、基本的に上限額で請求するのが不動産業界の慣習となっています。普通であれば不動産会社に「仲介手数を値引きしてほしい」と頼んでも、値引きはなかなか難しいでしょう。
ただし、不動産会社にもよりますが、買い替えの際に「購入」と「売却」を同じ不動産会社に依頼することで、値引きをしてくれる可能性があります。
また購入も売却も1社の不動産会社に依頼すれば、資金相談や売買のタイミングなどもスムーズに進めやすくなります。
買い替えの流れについては「家の買い替えの流れについて〜売ってから買うの?買ってから売るの?」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
家を希望価格で売却して、新たな家を購入することが、買い替えの本来の目的でしょう。
買い替えを成功させるためには、信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。その上で、仲介手数料や他のサービスで優遇してもらえるとなお良いですよね。
「スマホの不動産屋さん」では複数の不動産会社を比較し、自分にあった会社を選ぶことができます。仲介手数料のお悩みについても、ぜひご相談ください。あなたの状況をお伺いし、どのようにすべきかアドバイスがもらえます。