さまざまな理由から、「家を買ったばかりだけど売りたい」というケースはよくあります。
購入したばかりの新築マンションや新築一戸建てを売却する場合、できるだけ損しないためには、売ると決めたらすぐに売り出すことが重要です。
こちらでは、買ったばかりの家をすぐに売ってもできるだけ損しないための対処方法についてわかりやすく説明します。
- この記事はこんな人におすすめ!
- 家やマンションを買ったばかりだけれども、できれば売却したい人
- 買ったばかりの家やマンションの住宅ローンをどうしたら良いのか知りたい人
- 買ったばかりの家やマンションの売却で、できるだけ損をしたくない人
もくじ
1.新築物件は買ったばかりで売ると損になることが多い
新築の戸建てや新築のマンションを買ったばかりですぐに売ると、基本的にほとんどのケースで損になります。
なぜなら新築の戸建ての場合、人が入居することによって一気に価値が低下してしまうからです。
特に一戸建ての注文住宅の場合、家は注文した人の好みによって設計されています。
床や壁の材質、ドアや窓、サッシ、お風呂やトイレなど、いろいろ選んで価格が高くなっていることでしょう。
しかし、そうしたこだわりは、市場においては無価値であったりむしろマイナスであったりするケースもあります。
次の買主もあなたの趣味や嗜好とピッタリ合致すればよいのですが、そうでなければ新築のために費やした費用の多くは、売るときに評価してもらえません。
また、マンションの場合は一戸建てほどではありませんが、やはり同じように人が入居することによって価値が低下します。
新築マンションには、純粋な物件の価格だけではなく、建てたディベロッパー(開発会社)や販売会社の手数料や利益、広告宣伝料が上乗せされて高額になっているからです。
1-1.新築物件は、価格の1〜3割程度が「新築価格」
買ったばかりのマンションを売ることになった事例をご紹介します。
【買ったばかりのマンションを売却して損をしたAさんの事例】
Aさんは、昨年、郊外の新築マンションを3,700万円で購入しました。頭金を1,000万円用意していたので、住宅ローンを組んだ額は2,700万円です。
しかし、マンションを購入してから1年も経たないうちに、Aさんの両親が他界したため、実家に戻って家業を継がなければならなくなりました。
そのため、新築で購入したマンションを売却することにしたのですが、売りに出してもなかなか売れず、結局、住宅ローンを何とか完済できる2,800万円での売却でした。
新築物件には、新築プレミアムが価格に大きな影響を与えています。
新築プレミアムとは、「新築独自の価値」のことです。
私たち日本人は、新品であることに高い価値を感じる傾向があるため、新築物件では、「純粋な物件物件価格+新築独自の価値」が上乗せされています。
一般的に新築プレミアムは、物件価格の1~3割程度というのが相場です。
これにより、買ったばかりの家をすぐに売る場合であっても大幅に安くなり、損してしまう可能性が高くなります。
2.中古物件だと買ったばかりで売却しても損をしにくい
一方で、買ったばかりの家をすぐに売って損をしにくいケースもあります。
それは、中古物件を購入していたケースです。
中古の一戸建てや中古マンションの場合、もともとの購入価格に新築のときの上乗せがありません。支払ったのは純粋に物件価格のみの売買価格です。
そのため、適正な相場価格で購入し、売却時に地域の相場が変わっていなければ、同価格で売却できる可能性が高くなります。
特に、次のような状況が発生した中古物件の売却だと、より損をしにくくなります。
2-1.周辺に高級な新築マンションが建築された
周辺に高級な新築マンションが建築されると、その販売会社が熱心に広告をするため、その地域にあるマンション全体のイメージがよくなります。
すると、周囲の中古マンションに関心を持つ人も増えるだけでなく、新築マンションの購入をやめた人が中古マンションを検討するケースが増え、価格が高くなりやすいです。
2-2.周辺に同等クラスの中古マンションが高価格で売り出された
周辺で、同グレードの中古マンションが高く売り出されて成約すると、それに応じてあなたのマンションも同程度の価格を付けても売れやすくなります。
2-3.近隣で再開発があった、あるいは再開発の予定がある
マンション購入後、周囲一帯が再開発されたり、再開発の予定が立ったりすると、あたりの地価が全体的に上がるケースがあります。そうなると、購入時よりも高額で売れる可能性が高いです。
たとえば、近くに新しい駅やショッピングモールなどができると、一気に地価があがります。
2-4.住みたい街などに選ばれて話題になった
インターネットのエリア紹介サイトや雑誌などで「住みたい街」などとして取り上げられると、周辺地域に関心を持つ人が増えて潜在的な顧客が多くなるため、強気の価格設定でも売れやすくなります。
駅近の人気エリアなどのマンションの場合、少々年数が経っても値崩れしません。
また、管理がしっかりされている人気のブランドマンションや築浅の大規模マンションの場合などだと、むしろ価格が上がることもあります。
3.買ったときより売却額が安くなった場合、住宅ローンはどうなるの?
買ったときより高く売れるケースは、どちらかと言えばレアケースです。
多くの場合、買ったときよりも安い額でしか売れないため損をしてしまうと考えましょう。
家を売って損になると、単純に差引がマイナスになるだけではなく、残った住宅ローンの問題が発生します。
3-1.売却するためにはローンを完済しなければならない
たとえば、売買価格をすべて借りるフルローンで家を購入し、すぐに売ってマイナスになってしまったら、住宅ローンを完済することはほぼ不可能です。
しかし、たとえ買ったばかりの家やマンションであっても、住宅ローンを完済しなければ売ることはできません。
家の売却代金だけで住宅ローンを完済できない場合、預貯金や借り入れなどから補填してローンを完済する、もしくは、任意売却をして残った住宅ローンを家を手放した後も返済し続けるのどちらかになります。
住宅ローンを完済するために借り入れを検討するのであれば、一括で複数の銀行への申し込みと審査ができる「クラウドローン」と提携している「イクラ不動産のオーバーローン」がおすすめです。
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詳しくは「オーバーローンの家やマンションは売却できない?調べる方法と5つの対処法を解説」で説明していますので、ぜひ読んでみてください。
また、家を売るときにかかる費用について「お家を売却したらどんな費用がかかり、結局いくら手元に残るの?」も併せてご覧ください。
4.買ったばかりの家の売却で損しないための対処法
買ったばかりの家をすぐに売るときに、少しでも損をしないためのポイントは次の3つです。
4-1.①売ると決めたらすぐに売り出す
新築物件であっても中古物件であっても、売ると決めたらすぐに売り出すことをおすすめします。
なぜなら、家の価値は基本的に築年数が経過するごとに下がってしまうため、基本的には今が一番高い価値がある状態だと言えるからです。
短期間であったとしても、一度人が住んでしまえば、「中古物件」となります。また、一度も人が住んでいない未入居の状態であったとしても、
- 新たに建設された住宅で1度も人が住んでいない
- 建築工事完了(竣工)から1年以内
この条件に当てはまらないのであれば、「新築」と銘打つことはできません。
つまり、竣工から1年を経過してしまえば、「築浅中古」として売られることになるのです。
築半年と築1年でも購入検討者に与える印象は異なりますし、新築と中古ではさらに大きく印象が変わるのは言うまでもありません。
築浅であればあるほど、少しでも高く売れるやすくなります。売却を決断したらすぐに行動しましょう。
4-1-1.少し高めの価格設定をして、売りに出してみる
できるだけ損をしないために、少し高めの価格設定をして、売り出してみることも1つの方法です。
メルカリなどを使ったことがあれば、想像しやすいと思いますが、出品前にいくらくらいで売れているのかまず調べてから値付けをします。
それと同じように、マンションの場合、一般的に過去に同じマンションで売れた直近の成約価格(実際に売れた金額)から1㎡あたりの価格を出して計算するのが一般的です。
ただ、新築マンションであれば、中古として売りに出された過去の成約事例がそもそもまだ存在しないので、基準となる価格が新築時の販売価格しかありません。そのため、新築時に購入した価格にできるだけ近い金額で売りに出すことも可能です。
新築一戸建ての場合は、立地や面積がまったく同じ物件がこの世に存在しないので、周辺に売りに出されている中古物件や新築物件と比較して売りに出すことになります。
しかし、不動産は1つとして同じものがないので、
という方が見つかれば、少し高くても購入されることがあります。
相場より多少高くても売り出してみなければ、売れるかどうかは誰にもわかりません。まずは、少し高めの価格設定をして一度売り出してみると良いでしょう。
4-2.②相場価格を把握しておく
相場価格とは、現時点で市場に出して「実際に売れるであろう金額」のことです。
不動産会社が提示してくれる査定価格は、一般的にこの相場価格より少し高めの金額設定になっています。いわゆる売りに出すときの上限価格です。
ただ、不動産会社によって、この査定価格に何百万円もの差が出ることは多々あります。
提示された価格で100%売れるわけではないため、基準となる相場価格を把握しておかなければ、どの査定金額を信用すればいいのか、最終的にどの不動産会社に依頼すればいいのかわかりませんよね。
相場価格から大きく乖離した金額で売りに出してしまうと、売り出してみたものの値下げを繰り返し、長期にわたって売却活動をしなければならないリスクがあることを忘れてはいけません。
よって、不動産会社に売却を依頼する前に、まずは相場価格を知っておきましょう。
相場価格を知るには、周辺の同条件の物件がいくらで売り出されているかや過去に売れた金額を調べるとだいたいわかります。
ただし、相場価格を自分で調べるのには限界があり、時間もかかります。
そのような場合に便利なのが、イクラ不動産です。
イクラ独自の価格シミュレーターを使えば、無料&秘密厳守で簡単に素早くお家の価格を調べることができます。
4-3.③売却を依頼する不動産会社を見極める
前述した家を売るタイミングや価格の判断に加えて、不動産会社の選定は、家の売却で損をしないためのとても重要なポイントになります。
なぜなら、家の売却価格は、売却を依頼する不動産会社によって大きく変わってくるからです。
単純に、どこでもいいので複数の不動産会社に査定を依頼すれば良いというわけではありません。
重要なことは、その地域で売却に強い複数の不動産会社に査定してもらうことです。
その地域で何度も売却した経験がある不動産会社だからこそ、どうしたら少しでも高く売れるのか、ノウハウや販売戦略、市場動向を熟知しているだけでなく、あなたの住んでいるようなお家を買いたいという購入希望者のリストも抱えています。
また、集客方法や買主との交渉力なども不動産会社や担当者によって異なるため、なるべく優秀な営業担当者のいる不動産会社を選定すべきです。
まとめ
建てたばかりの家や買ったばかりの家をすぐに売却すると、損をするケースがほとんどです。特に住宅ローンを組んで購入した場合だと、売却代金でローンを完済するのは、ほぼ不可能です。
しかし、どうしても買ったばかりの家やマンションを売却しなければならない場合もあるでしょう。
そのような場合は、まず、あなたのお家がいくらぐらいなのか客観的に知ったうえで、売却に強い複数の不動産会社に査定依頼して相談し、その中から依頼する会社を選ぶという方法が、できるだけ家をすぐに売っても損しないための対処方法となります。
家を売ったらいくらぐらいになるのか、売却に強い不動産会社はどこなのか知りたいという人は、ぜひイクラ不動産をご利用ください。
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また、不動産売却についてわからないことがあれば、宅建士の資格を持ったイクラの専門スタッフにいつでも相談できるので、安心して売却を進めることができます。
イクラ不動産については、「イクラ不動産とは」でくわしく説明していますので、ぜひ読んでみてください。